Tuesday, November 25, 2008

フェアトレード~マスコバド糖-飢餓の島を救うプロジェクト

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フェアトレード&エコロジーの店 「ふぇあうぃんず」メールマガジン


『貧困のない世界を作る!~フェアトレードの話 157号』


発行者:斉木隆男  


■■■■■■■■■■■■■■■■■■08年 11月25日発行■■■■■■
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バックナンバーはこちら⇒ http://mscience.jp/magft.htm
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こんにちは。
フェアトレード&エコロジーの店「ふぇあうぃんず」の斉木です。

一部の方にはご案内したのですが、日曜日のNHK特集は、
ご覧になりましたか?

人間はなぜアレルギーになるのか?ということを検証した番組で、なかなか興
味深いものでした。最新の研究によると、日本をはじめ先進国でアレルギーの
人が増えているのは、「家畜との接触が減っているから」だそうです。

特に家畜の糞との接触がなくなり、清潔になりすぎたのが大きな原因になって
いるのだとか。

明日、というか今晩午前0時55分~再放送があるので、見逃した方で興味のあ
る方は、ぜひご覧ください。

http://www.nhk.or.jp/special/onair/081123.html

アレルギーについては、わかっていないことも多く、番組でもそれは指摘され
ていました。“癒し”がブームになっていますが、そんなのんびりリラックス
した生活をしすぎるのも、アレルギーを作る原因になっているという指摘もあ
ります。

http://mscience.jp/atopi.htm


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マスコバド糖~飢餓の島を救うプロジェクト
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今年も今月からフェアトレードチョコレートの出荷が本格的に始まり、既にた
くさんの方からご注文をいただいています。

フェアトレード・チョコの紹介をする際に、チョコレートの原料のカカオの生
産現場での児童労働、あるいは子供の奴隷を使った奴隷労働が行われているこ
とが紹介されることが増えてきて、そうした現実も知られるようになってきま
した。

が、カカオの生産現場の問題については、既にこのメルマガでも何度かご紹介
しているし、フェアトレード情報室のサイト内でもご紹介しているので、今回
は、チョコのもう一つの主原料である砂糖について書きたいと思います。

種類によって若干違う産地の原料が使われることがありますが、フェアトレー
ド・チョコは、ボリビアの生産者が作ったカカオと、今回ご紹介する「マスコ
バド糖」を使って作られています。


●マスコバド糖とは?

マスコバド糖とは、フィリピンのネグロス島で、伝統的な製法で作られている
黒砂糖のこと。サトウキビのジュースを搾り、それを煮詰めたものを乾燥させ、
粉末状にして作ります。

「伝統的」といっても、実際に現地で売られているマスコバド糖は、まっ黒で
臭いがきつかったりするそうですが、フェアトレード・チョコの原料になって
いるマスコバド糖は、衛生的な設備を持つ工場で作られた、もっときれいで、
クセのない味に仕上げられています。

「マスコバド」というは、精製処理をしていない昔ながらの素朴な作り方を指
す現地語。化学的な処理は加えていないので、サトウキビ本来の素朴な味を楽
しむことができます。

使っている原料は、日本からフェアトレードで支援している生産者が無農薬で
作ったサトウキビ。クセがなく、優しい甘さなので、どんなお料理にも使いや
すい砂糖です。

フェアトレード・チョコの優しくて深い甘みは、この砂糖の味から来ています。

マスコバド糖の輸入は、東京の「株式会社オルター・トレード・ジャパン 」
が行っていて、生産者の支援活動は、同社および同社が出資して作られた現地
のNGOが行っています。

マスコバド糖
http://fwinds.jp/item/ft-food/mascobado_sugar.html



●ネグロス島~砂糖の島

マスコバド糖の産地、ネグロス島は、フィリピンで4番目に大きい島。 かつ
てここを訪れたスペイン人が、 黒い肌をした先住民を見て、この島に「ネグ
ロス」という名前を付けたとされています。

面積は、日本の長野県ほどの大きさで、人口は、約400万人。

島の産業は、沿岸部では漁業が行われたり、近年は、 ダイビングなどのリ
ゾートとして注目されるようになっていますが、 最大の産業は砂糖です。
フィリピン最大の砂糖の産地として知られ、この国全体の6割の砂糖を、この
島で生産しています。

しかし、砂糖だけのモノカルチャーで、自給用の作物はあまり作っておらず、
ほとんどが島外からの「輸入」に頼っています。 それが後述する悲劇の原因、
そしてマスコバド糖の誕生のきっかけとなりました。



●マスコバド糖誕生の経緯

ネグロス島のサトウキビ栽培は、スペイン支配下にあった18世紀頃から始まり
ました。 そして世界的に砂糖の需要が高まった19世紀半ばには規模拡大が進
み、一気にサトウキビの栽培が広がりました。

しかし、農園を所有するのはスペイン人の入植者や、現地人の有力者に限られ、
大多数の島民は、サトウキビ農園の労働者や小作人となるほかはなく、厳し
い生活を強いられました。

そしてこの状況はフィリピン独立後も続きます。

人口のわずか3パーセント程度の地主が6割の土地を所有し、大多数の島民は、
サトウキビのプランテーションで農場労働者として、 低賃金で過酷な生活を
強いらるというスペイン統治時代と同じ状況が続きました。

現在でも、1988年からフィリピン政府が行っている農地改革政策に地主たちが
強硬に抵抗しており、農民たちには十分な土地が分け与えられていません。

1985年、砂糖の国際価格が大暴落したことで、ネグロス島の経済は、大打撃を
受けます。 70年代以降に、オーストラリアやタイなどで甜菜糖の生産が盛ん
になったこと、 欧米や日本で健康志向から、砂糖に代わる甘味料の需要が増
加したことが暴落の原因です。

それにより地主たちは破産、あるいはサトウキビの耕作を放棄。プランテーシ
ョンで働くことで日銭を稼いでいた労働者たちは、 一切の収入の道を絶たれ
ることになりました。そして、サトウキビ以外に自給用の作物の生産が極端に
少なかったため、ネグロス島全土に急速に飢餓が広がっていきました。

このとき、40万人のサトウキビ農園労働者が失業。たくさんの子供たちが、貧
困と苦しみの中、命を落とすことになりました
(「日本のフェアトレード-世界を変える希望の貿易」 P178)。

1986年、NGO「日本ネグロス・キャンペーン委員会」が設立され、日本から
の民間支援が開始されます。当初は、食料や医薬品の配布などの緊急支援活動
が行われました。

日本からの緊急支援が一段落した後、その後の援助のあり方として考えられた
のが、この島で伝統的な製法で作られているマスコバド糖の輸入し、日本で販
売することでした。

貧困の構造を変えるためには、自分たちで生産手段や流通手段を持つことが必
要。 ネグロス島の人たちが自分たちでものを生産し、それを公正な価格で買
取るという交易活動を通じて、人々の自立を促したいと考えたためです。

その輸出業務を行う会社として、オルター・トレード・ジャパン(ATJ)社が設
立され、マスコバド糖の輸出と日本国内での販売の実務を行うことになりまし
た。

マスコバド糖の輸入が始まったのは、1987年。以来今日まで約20年にわたっ
て継続的に輸入が行われ、日本の代表的なフェアトレード商品の一つになって
います。



●マスコバド糖を使ったフェアトレード・チョコ

チョコレートの原料は、伝統的には、カカオマス、カカオバター、それに砂糖
です。これらにミルクが加わると、ミルクチョコレートになります。ただ現在
はカカオバター以外の植物油や、大豆レシチンなどの乳化剤を加えて作ること
が一般的になっています。

これに対しフェアトレードのチョコレートは、ナッツ類やレーズンのようなも
の以外は、上記の原料だけで作られています。チョコの風味を損ねる物は加え
ず、伝統的な原料、手法で作られたチョコが、フェアトレード・チョコレート
です。

フェアトレード・チョコレートは、乳化剤を使わずに、練りの工程を最大72時
間もかけることで、独特の舌ざわりのなめらかさを実現しています。カカオマ
ス、カカオバター、マスコバド糖を機械に入れて練るわけですが、その前に水
分の多いマスコバド糖を10日以上乾燥させます。

こうすることで、より深い味わいのチョコレートになるのです。

たいへんな手間をかけ、マスコバド糖の優しい甘さを活かして作られたフェア
トレードのチョコレート。ぜひ、一度お召し上がりください。

http://fwinds.jp/item/ft-choco/


注)「地球食」のチョコには、マスコバド糖は使われていません。
People Treeのチョコにも、ホワイト・クリスピーなど、マスコバド糖が
使われてないものが一部あります。



[関連情報]

オルター・トレード・ジャパン
http://www.altertrade.co.jp/index-j.html

日本ネグロス・キャンペーン委員会
http://www.jca.apc.org/jcnc/index.html

フェアトレードチョコレートのおいしさの理由
http://fwinds.jp/item/ft-choco/oishisa-choco.html



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レンダー。その2009年版の発売を開始しました。

子供たちの笑顔がとっても可愛くて、癒されるカレンダーです。

ピース・ウィンズ・ジャパンは、アジアやアフリカなど、 世界各地の紛争地
帯や自然災害の被災地域で避難民や被災者の援助活動を行っている団体。 カ
レンダーに使われている写真は、 実際に現地で援助活動を行っているスタッ
フが撮ったものです。

使われている写真がとても素晴らしいカレンダーですが、メモを書く欄が大き
く取られていて、実用性にも優れています。前月や翌月のカレンダーも見やす
い位置にあるので、予定を書き込むのに、とても使いやすいカレンダーです。

ピース・ウィンス・ジャパンのカレンダーは、フェアトレードチョコと一緒に、
160円の送料でお送りできます。

http://fwinds.jp/item/info/pwjcal09.html




●○発行者について○●


このメルマガの発行者、フェアトレード&エコロジーの店「ふぇあうぃん
ず」は、フェアトレードで輸入された商品と、髪やお肌に優しいシャンプー、
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本当に良い商品、生産者にとっても、お客様にとっても幸せにつながる商品
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静岡県浜松市中区下池川町23-5 Cozy Court205
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配信中止はこちら⇒ http://www.mag2.com/m/0000120655.htm


※本メールマガジンの著作権は、発行人にあります。無断転載、配布等
を禁止します。


━━━━━━━━━━━━[編集後記]━━━━━━━━━━━━━━━━━

このところ、いろんなスーパー、量販店でフェアトレードラベル付きの商品を
見るようになりました。コーヒーが多いですね。買われた方もいるかもしれま
せん。

こうした動きを、「フェアトレードが広まっている」、「○○のスーパーでも
フェアトレードのコーヒーが買えるようになった」と喜ぶ人たちもいるわけで
すが、マスコバド糖の輸入会社である(株)オルタートレード・ジャパン
(以下ATJ)は、こうした形で売られているフェアトレード商品に付いている
「フェアトレードラベル」に異を唱えています。

理由は、ラベルによって、見えなくなってしまうものが多くあるから。また、
ラベルは記録を付けたり書類を書いたり生産者側の負担が大きいことも、同社
では問題にしています。

ラベルによって、「フェアトレードのものを売っている会社だからいい会社」
のようなイメージになってしまうと、その会社を含む大手流通の問題点が見え
なくなってしまう。フェアトレード商品の扱いの有無だけでなく、企業の総体
を見て判断しなければならない。とATJでは考えています。

ATJは、もともと日本国内で産直を行っている生協などの団体が出資して作っ
たところで、販売先の生協の組合員向けの割合が多いので、そういう考え方に
なるのでしょう。

今回、「フェアトレード商品」としてマスコバド糖を紹介しましたが、また、
他でもフェアトレード商品としてマスコバド糖は紹介されていますが、ATJで
は、「フェアトレード」という言葉は使っていません。「民衆交易」という言
い方をしています。

マスコバド糖関連の話題は、次回もう少し詳しくお伝えしたいと思います。


































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